動脈硬化を学ぶ
その概要・予防・食事



動脈硬化~自覚症状は無いが、放置すると大病の引き金に


動脈硬化は、一言でいえば「血管が老化現象を起こして硬くなる症状」を指します。よく「人は血管から老いる」と言われますが、まさしく動脈硬化は「身体の老化現象」そのものです。ただし動脈硬化は同じ年齢であっても、かなり個人差がある症状でもあります。


動脈硬化になるリスクは50歳くらいから大きく高まるとされますが、体質的な遺伝などによる場合もあるものの、その原因ははっきりしておらず、また決定打といえる予防法や治療法もいまだ見つかっていません


一般に動脈硬化を起こすもっとも大きな要因は「加齢」そして「長年の生活習慣」であると考えられています。ただし歳をとることで自動的に動脈硬化になるわけではなく、動脈が硬化する方向に変化を促す因子が強まるものと考えられています。

したがって両親が動脈硬化性の疾患を有していた等、遺伝的な危険因子のある中高年世代は、特に注意して毎年の定期検診などを受ける必要があります。

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なお「動脈硬化は小児期からすでに始まっている」との説も、最近は強まってきています。

動脈硬化を「小児生活習慣病」としてとらえ、子供の頃からの家庭における予防・対策を訴える声もあるくらいです。


まして40~50歳台の中高年世代ならば、いかに現時点で健康で、なんらの自覚症状を感じなくとも、体の内側では動脈の硬化が確実に進んでいるものと考えておくべきです。

女性の場合は一般に更年期後、また閉経期以降に動脈硬化が進みやすくなるとされます。ただし一般的には男性のほうが、女性よりも早く動脈硬化を発症しやすいと言われます。女性ホルモン(エストロゲン)の作用のおかげで女性は男性よりも動脈硬化が起こりにくく、進みにくい傾向があります。


動脈硬化そのものは、特段の自覚症状があるわけではないですし、程度が軽い場合には、臓器の機能になんらの支障が生じるわけでもありません。

動脈は内膜・中膜・外膜の3層構造になっていますが、このうち内膜の血管内皮が高血圧・糖尿病・肥満・喫煙などの様々な因子を介して機能障害を起こし、硬く変性して動脈硬化が始まるとみられています。


血液が静かに流れる静脈と異なり、動脈は強く速い血流に耐えられるように出来ていて、血管に弾力性があります。しかし動脈硬化が進むことによって血管の弾力性が失われたり、血管が傷ついて破れたり、あるいは動脈瘤ができて血の流れが悪くなったりします(ちなみに血管壁にコレステロールや中性脂肪が沈着することにより、血の流れを妨げるコブが大動脈にできますが、これは「動脈瘤」と呼ばれます)。


このいわば「血管の老化」によって、血液が押し出されるときの大きな衝撃を動脈が吸収しきれなくなり、内臓へのダメージが徐々に蓄積していきます。

その結果、その動脈を通って血が流れ着く先の臓器の機能が低下し、脳卒中や大動脈瘤・腎不全や心筋梗塞などの重篤な病気が引き起こされることになります。


日本人の死亡原因の6割を占めるとされる「三大死因」は、がん・心臓病・脳卒中(脳血管疾患)の3つです。

ご存知のとおり、いまや日本は平均寿命が男性80.79歳、女性87.05歳(2015年時点)と、世界がうらやむ高齢化最先進国になりました。

戦後から30歳近く平均寿命が伸びた主な背景の一つに、戦中~戦後に猛威を奮い主な死因となった肺炎・結核などの「感染症」が、抗生物質によって克服されたことがあります。

人生100年時代を迎えようとしている現代の日本人の死因は、「血管の老化(すなわち動脈硬化)」そのものと言っても、決して過言ではないのです。


現代の「三大死因」のうち心臓病と脳卒中(脳血管疾患)については、動脈硬化がまさしく直接に引き金を引いているわけです。これらの病気の発症は生活の質を大きく下げる深刻な後遺症を引き起こすのみならず、最悪の場合生命の危険にすら直結します。


病院で比較的簡単な検査を受けることにより、動脈硬化度の診断ができます。

基本となる検査方法は、「身体の外側から、血管(動脈)の状態を観察する」タイプの検査です。


病院や人間ドックの動脈硬化診断では、一般に「ABI(足関節上腕血圧比)」「PWV(脈拍伝播速度)」「CAVI(キャビィ検査:心臓足首血管指数)」、そして「頸動脈エコー検査」が行われています。

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「ABI」「PWV」「CAVI」は血圧や脈拍の測定数値から、動脈硬化の進み具合(動脈の硬さ・詰まり・血管年齢)を推定する検査です。

仰向けに寝て血圧計のカフを両腕・両足首に巻きつけ、心電図と心音計の電極をつけて脈拍・血圧を測定します。身体に負担の無い簡単な検査で、5~10分程度で終了します。

ABI(足関節上腕血圧比)】:両上腕と両足首の血圧を測定して比率を計算し、主に足の動脈の詰まり具合を調べるもの。

一般に足の血圧は上腕の血圧に比べて高いのですが、ABI検査で上腕の血圧が足首より高いと、「閉塞性動脈硬化症」の疑いが出てきます。

PWV(脈拍伝播速度)】:心臓から送り出される血液の伝達速度を調べるもの。動脈を伝わっていく脈拍のスピードを測ることによって、「血管(動脈)の硬くなり具合」がわかります。

CAVI(キャビィ検査:心臓足首血管指数)】:PWVから血圧変動値の誤差等を除いて、その精度を上げた指標。俗に言う「血管年齢」は、この測定結果をもとに算出されます。


頸動脈エコー検査」では、検査専用の装置で頸動脈の血管を透視し、動脈硬化の程度を調べます。断層画像によって血管の詰まり具合を視覚的にチェックし、脳梗塞や脳虚血の危険性までを評価します。

以上の「頸動脈エコー検査」と「ABI」「PWV」「CAVI」には健康保険(3割負担)が適用されることから、検査料も1,000~3,000円前後(診察料含む)と低廉になっています。


より精密な検査としては、「CT/MDCT検査」「MRI/MRA検査」があります。

CT/MDCT検査」は「X線」を照射し、身体の断面を撮影して診断画像を得る検査です。特に「MDCT」は複数の断面を連続して撮影でき、検査時の息止めが一回で済むことから、被検査者の負担が少ないというメリットがあります。

また「MRI/MRA検査」はX線を使わずに、「磁気」を照射して血管を撮影し診断画像を得る点が、CT検査と異なります。MRAMRI検査の一種で、造影剤を使わずに検査することが可能です。

「CT/MDCT検査」「MRI/MRA検査」は、病気治療として行われる場合は健康保険が適用されますが、人間ドック等で動脈硬化検査を主な目的として行う場合は数万円単位の検査料金がかかります。検査時間も30~60分程度必要です。

これら以外にも血管内に細いカテーテルを挿入して血管の内側を調べる「血管内超音波検査」「血管内視鏡検査」「光干渉断層法検査(OCT)」等の精密検査があり、主にカテーテル手術の一環として行われます。


動脈硬化は日頃の生活習慣を見直すことによって、十分に予防が可能です。

すでに動脈硬化の診断を受けている方は動脈の状態を元通りに戻すことはできないにせよ、その硬化をできるだけ食い止めるよう、今からでも努力する必要があります。


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動脈硬化の予防と進行の阻止~食事と生活習慣の改善



動脈硬化は特定の血管だけに起こるものではなく、全身のあらゆる動脈で起こる可能性がありますが、特に起こりやすいのは腹部大動脈・胸部大動脈・脳動脈・冠動脈(心臓)・腎動脈・下肢の動脈です。

動脈硬化は、大動脈で起きた場合は「大動脈硬化症」、脳動脈で起きた場合は「脳動脈硬化症」、冠動脈で起きた場合は「冠動脈硬化症」のように、それぞれ部位別に呼ばれています。


それぞれの動脈にかかわる部位の臓器が影響を受け症状が出た場合などは、動脈硬化の早期発見につながるケースもあります。

たとえば、歩くとふくらはぎや足先に痛みを感じるようになったときは、下肢の動脈硬化が原因となっている場合が多くありますし、しばしばめまいが起きるのは、動脈硬化による脳の血流障害が原因である場合があります。


動脈硬化はその進行の度合いによって、「粥状[じゅくじょう](アテローム性)動脈硬化」「細動脈硬化」「中膜(メンケルベルグ型)動脈硬化」の三種類に分けられています。

なかでも、大動脈や脳動脈、冠動脈(心臓)などの動脈に起こりやすい「粥状(アテローム性)動脈硬化」がもっとも多く見られます


粥状(アテローム性)性動脈硬化」とは、脂質、とくにLDL(悪玉)コレステロールによる「粥腫(じゅくしゅ)」が溜まって大きくなることで動脈の内側が狭くなり、臓器がダメージを受けるものです(LDLコレステロールについては、コレステロールを下げる 3分レッスンをご参照下さい)。


本来なら血管壁にしみ込んだ不要な物質は、血液中を流れる「清掃細胞(マクロファージ)」が、食べてしまったり持ち去ったりします。

ところが入ってくる不要物質が多すぎるとマクロファージも処理しきれず、マクロファージ自らが太りすぎて固まりになり、血管壁に張りついてしまいます。

加えてマクロファージが取り込めなかった余剰の脂質もまた、血管壁にたまってくることになります。


これらは「粥腫(じゅくしゅ)」と呼ばれ、この粥腫によって引き起こされる代謝障害が「粥状(アテローム性)動脈硬化」になるわけです。

たとえば粥腫が破れて中身の脂肪が血液中に流れ出すと、塞栓となって動脈が詰まり、脳細胞に血液・栄養を送れなくなって脳梗塞を起こす要因にもなります。

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動脈硬化の原因は特定されていないものの、長年の生活習慣に関わる要因として、一般に「高血圧」「高脂血症(脂質異常症)」「糖尿病」「肥満」「喫煙」が5大危険因子とされています。最近はこれら以外に「睡眠時無呼吸症候群(SAS)」「骨粗鬆症」なども、動脈硬化の新たな危険因子として注目されています。


20代後半~30歳頃からのこれらの危険因子の複合的な積み重ねによって、動脈硬化は無症状のまま30年程度をかけてゆっくり進行します。症状が自覚できるようになったときは、血管はすでにかなり硬く傷んでいると考えるべきでしょう。


したがってすでに高血圧や糖尿病の診断を受けている方は、病気の治療そのものが動脈硬化の進行を食い止めることになります。

これらの病気の予備軍となっている場合は、肥満や喫煙・運動不足・過度のストレス等いわゆる「生活習慣病の危険因子」を除いたり減らしたりすることが、最良の予防手段となります。


ただし注意したいのは、これらの生活習慣病と動脈硬化の因果関係はいわば相互的なもので、状況によって「原因」とも「結果」ともなり得ると考えられていることです。


たとえば高血圧や糖尿病は動脈硬化を促す「原因」ともなりますが、現時点で動脈硬化を指摘されている方がその治療をしないまま、それぞれの病気の薬を飲んで血圧や血糖値だけを下げたとしても、「結果」として高血圧体質や糖尿病の改善には至らないとの指摘があります。

これらの生活習慣病の治療については、元凶となる「動脈硬化」こそが問題とする見解も有力で、食事・睡眠を中心とした生活習慣の見直しにより、動脈硬化の予防ないし進行を食い止めることが、極めて大切です。


もちろんスタチンなどの抗コレステロール剤や血管拡張剤・高血圧における降圧剤・糖尿病における治療薬の併用など、病院での薬物療法による対処もあるのですが、いったん硬化する方向に変化した動脈を以前の状態に戻すのはなかなか難しいため、通常は食事を中心とした生活改善による予防と、症状の進行の阻止に重きが置かれることになります。


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動脈硬化に効果のある食事・食材・栄養



動脈硬化の予防という観点からみた食事のポイントとしては、摂取エネルギーの制限による「肥満の解消」、および「動物性脂肪と塩分・アルコール・飽和脂肪酸の摂取量を減らすこと」が必要になります。


前述のとおり「血中コレステロール/中性脂肪値の増加」が大きな要因であるため、これらを基準内にコントロールするように食事(食品)を摂っていく必要があります。

肉類(牛・豚肉・若鶏の皮等)・乳製品(牛乳・バター・クリーム類)は動物性脂肪(飽和脂肪酸)を多く含んでおり、LDL(悪玉)コレステロールを増やすため摂り過ぎは好ましくありません。


一方で、コレステロール・中性脂肪値を下げる不飽和脂肪酸」を多く含む食品の摂取が、動脈硬化予防の観点からは推奨されます。不飽和脂肪酸は、青魚類クルミやアーモンド等のナッツ類オリーブオイル等に多く含まれます。

不飽和脂肪酸は、水素との結合の仕方によって「一価不飽和脂肪酸」と「多価不飽和脂肪酸」に分かれますが、日々の食事では両者の違いにこだわる必要はありません。ひとつの食品には大抵、何種類もの脂肪酸が含まれているからです。

不飽和脂肪酸には「DHA(ドコサヘキサヘン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」などがあり、サバ・ハマチ・サンマなどの青魚類に多く含まれています。


カルシウム」の摂取も大事です。加齢等によって体内でカルシウムが不足しがちになる(いわゆる「骨粗鬆症」)と、骨のカルシウムが血液中に溶け出し、必要な組織に運ばれていきます。

その過程で余ったカルシウムが動脈壁に沈着し、動脈硬化の一因になるのです。骨粗鬆症の患者が動脈硬化による冠動脈疾患等を併発するケースは、珍しくありません。

言いかえれば良質のカルシウムをしっかり摂取することは動脈硬化のみならず、骨粗鬆症の予防も兼ねることになります。上で述べたDHA・EPAが摂れる青魚類を積極的に食べることは、カルシウム対策としても大いに有効です。




血中の悪玉コレステロールを除く作用がありながら善玉コレステロールには影響を及ぼさない「オレイン酸」も、その効果を高める「ビタミンE」と一緒に摂ることによって、動脈硬化予防に効果があるとされます。

オレイン酸はアーモンドやマカデミアナッツなどの「ナッツ類」に多く含まれますが、ビタミンEといっしょに摂れるという点で「オリーブオイル」がおすすめです。調理時には積極的に取り入れたいものです。

ただし身体によいオリーブオイルも、本質的には大さじ1杯で110キロカロリーもある「油」です。油は脂(アブラ)でもあるため、摂り過ぎるとそのぶん内臓脂肪となって逆に動脈硬化につながりかねないことに注意が必要です。


ちなみに動物性脂肪の摂取は、あくまで「控え目に」すべきという話であって、摂取ゼロにすべきではありません。肉類などの動物性食品も、栄養学的にはアミノ酸スコアの高い、優れたタンパク源だからです。

飽和脂肪酸の比率が高すぎる偏った内容の食事は、動脈硬化を防ぐために避けましょうということです。摂取割合は、不飽和脂肪酸:飽和脂肪酸=7:3位を目安にしておきましょう。

オリーブオイル以外で調理油に変化を付けたいときは、オレイン酸を多く含む他の植物油(なたね油・ひまわり油等)で代用するとよいでしょう。


また近年は、マーガリン・菓子パン・フライドポテト等に含まれる「トランス脂肪酸」が、LDLコレステロールを増やし、動脈硬化のリスクをさらに高めるとして問題視されています。

日本ではまだ規制がかかっていませんが、アメリカやヨーロッパではすでに、トランス脂肪酸の使用制限が進んでいます。トランス脂肪酸を多く含む主な食品を自分なりにリストアップして、摂取を控えめにするよう心がけたいものです。

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上にあげたビタミンEの他にも、脂質の代謝に必須の「ビタミンB群」、ごまに含まれる「セサミノール」、赤ワイン・チョコレートに含まれる「ポリフェノール」、納豆などの大豆食品に含まれる「大豆サポニン」、豚レバー・卵に含まれる「コリン」などの成分は、動脈硬化予防の観点から積極的に摂りたい栄養素とされています。

また納豆に豊富に含まれる成分「ポリアミン」には、血管の炎症を促す刺激物質「サイトカイン」の分泌を抑えて動脈硬化を予防し、新陳代謝を促す作用があるとされます。

加齢によって体内のポリアミン生成作用が落ちてくるため、それを補うためにも、一日1パック程度の納豆を食べるようにしたいものです。

納豆の「ポリアミン」~アンチエイジング効果


ただし、これらの栄養素を食品からだけで摂ろうとした場合は、カロリー過多になりがちで食事量の加減が難しい面がありますので、必要に応じてサプリメントから摂るのがよいでしょう。

ただしサプリメントは本質的に「補助」食品であり、効き方にも個人差があります。メインの栄養はあくまで食事・食品から摂るべきことを、お忘れなく。


タマネギを続けて食べることにより、含有成分であるポリフェノールの一種「ケルセチン」が、動脈硬化の発生・悪化を防いで血管を健康に保つ「血管内皮」の機能を改善する旨を報告した研究もあります。

ケルセチンの他にも、タマネギには血圧や血糖値を下げるはたらきのある「含硫有機化合物」が多く含まれているため、高血圧や糖尿病など他の生活習慣病の予防も兼ねて日々積極的に摂りたい食材です。




トマト・スイカに多く含まれる「リコピン」は、ビタミンEよりもはるかに強い抗酸化作用を有し、血液中の悪玉(LDL)コレストロールに入り込んで、その酸化を抑えます。

これによって血管壁の肥厚化を防ぎ、動脈硬化を予防します。

生のトマトよりも加工品のほうがリコピンを2~3倍吸収しやすいため、「食塩・砂糖無添加の100%トマトジュース」を1杯、日々の食事にぜひ取り入れたいものです。


アルコール類は血中の中性脂肪値の上昇を招くため、日常的な摂取を控えるようにしましょう。また喫煙は動脈硬化の進行を「絶対的に速める」ので、禁煙は必須です。

最後になりますが、血液に含まれる水分が不足すると血液が凝固しやすく血栓もできやすくなるため、日頃から水分補給をこまめに行なうようにしましょう。


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生活習慣の改善で予防・健康診断の早期発見が大事



一般に、動脈硬化は歳をとるにつれて避けるのが難しくなりますが、なるべく早期にその予兆を知り、生活習慣の改善のための対策を適切にとることで、予防の効果を大きくあげることができます。


内臓脂肪の蓄積した肥満者は、動脈硬化による病気が多発しやすいことが、これまでの研究で明らかになっています。

肥満の解消は総エネルギー量の制限、すなわち「消費エネルギー量>摂取エネルギー量」を続けることでもたらされます。

これには食事量の調節以外にも、生活に運動を取り入れることが必須です。なぜなら食事だけで減量すると、脂肪だけでなく筋肉も一緒に減っていくからです。

週2~3回、1回30分程度のウォーキングや水泳、エアロビクスなどの運動を生活に取り入れることで、太りにくい体質をつくることができます。

ただし運動不足もよくありませんが、中高年世代にとってはあまりに激しい運動もまた危険とされているので、その点は注意が必要です。


さらに生活習慣として、長時間労働による疲れすぎや寝不足・ストレスの蓄積なども禁物と心得て、日中の短時間仮眠の確保や規則正しい就寝など、まとまった休息や・リラックスタイムを、生活サイクルにおいてきちんと確保するようにしましょう。


自覚症状の乏しい動脈硬化は、通常は特定健診(いわゆるメタボ検診)や人間ドックを受診したときに脂質数値の異常などを指摘されることによって、その兆候にはじめて気づくケースが多いはずです。


動脈硬化を予防するための運動や食事・生活習慣の改善は、思いつきで単発的にやることには意味がなく、継続して行わなければ十分な効果は得られません。

別の言い方をすれば、正しい医療知識にもとづいて、現実的で実践可能な自分なりの方法を長く続けられるよう、個々人で工夫する必要があります。



繰り返しになりますが、動脈硬化の進行を放置した場合、最終的にきわめて重篤な結果がもたらされるであろうことをよく自覚すべきです。

食事メニューの変更や軽い運動の取り入れなど日常の生活習慣をこまめに改善し続けることによって、動脈硬化性疾患につながる危険因子の発生を予防することの大切さを、よく肝に銘じておきたいものです。

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